この記事では、以下のような疑問が解決します。
- そもそも帳簿付けって何?
- 収入少ないけど、絶対やらなきゃいけないの?
- 確定申告とは違うの?
- 帳簿ってどうやって作るの?
- つけてなかったらどうなるの?
帳簿付けについての知識を専門用語を使わずに、分かりやすく解説します。また、手間をかけずに帳簿付けする方法についてもお伝えします!
そもそも帳簿(ちょうぼ)って何?
事業(在宅ワークも含む)で出入りしたのお金の流れを記録しておくことを「帳簿付け」と言います。帳簿付けは収入の多い少ないにかかわらず、すべての事業者に義務付けられています。
以下、国税庁ホームページより↓↓


すべての事業者?副業とかお小遣い稼ぎでも帳簿付けが必要モフ?

事業としてお金を得ているかどうかがポイントです。事業か事業でないかは明確な基準がないため、判断のポイントを以下でお伝えします。
事業として収入があるなら帳簿付けが必要

「事業として」とは、対価を得て行われる資産の譲渡等を反復、継続、かつ、独立して行うことをいいます。
国税庁「事業者が事業として行うものとは」
国税庁では、反復、継続、かつ独立して対価を得ることを事業と定義しています。
つまり在宅ワークの場合、「独立して継続的にお金を稼ごう」と思っているのであれば事業となり、1円でも収入があれば帳簿付けが必要になります。

事業じゃなかったら帳簿付けはいらないモフ?

帳簿付けが必要な所得は、事業所得・不動産所得・山林所得の3つです。事業ではないお小遣い稼ぎの場合は「雑所得」という扱いになり、帳簿付けは不要です。
ただし!雑所得であっても、年間所得48万円を超える場合は帳簿付けが必要なので注意しましょう。
- 事業として得た収入が1円でもあれば帳簿付けが必要
- お小遣い稼ぎなどの雑所得は帳簿付け不要だが、年間所得48万円以上の場合は例外なく帳簿付けが必要
作成した帳簿は7年間保存する

保存って、家に置いておくってことモフ?

そのとおり!
作成した帳簿は、どこにも提出しません。会計ソフトのデータを印刷し、家に置いておくだけ!
年間所得が48万円を超えるときは帳簿をもとに確定申告書を作成しますが、確定申告で提出するのは確定申告書だけ(帳簿は提出しません)。
なぜ帳簿づけが必要?

どこにも提出しないなら、どうして保存が必要モフ?

税務調査の連絡が来たときに、きちんと説明できるようにするためです!
確定申告の内容に間違いがないかどうか、税務署が調査することです。電話や郵送で事前通知が来て、訪問の他に税務署に呼ばれることもあります。
税務調査では、7年分の帳簿や通帳・領収書などが調査の対象になり、税金の申告に間違いがないかどうかを確認されます。
帳簿付けをしていなかった場合、仮に納税漏れを指摘されても反論することができません。税務署に言われるがままに追徴金を支払うことになったり、修正申告など面倒な手続きが必要になったりする可能性もあります。
例えば「この年は収入が少なかったので確定申告していません」と主張したとしても、帳簿がなければ証明できないですよね。
税務調査の連絡は突然やってくる

少ない収入でも税務調査が来るモフ?

収入が少ないうちは、税務調査が入る可能性はかなり低いでしょう。ただし、収入が一気に増えたときは入りやすいとも言われています。
フリーランスとして仕事を始めたなら、今後7年間のうちに収入が激増する可能性もありますよね。今のうちから、正しく帳簿付けしておくほうが安心です。
私は税理士ではないため、専門的なことは以下のサイトをご覧ください。
個人の税務調査|1件当たりの追徴税額が増加!(令和3年発表)「freee税理士検索」
間違っていたらどうなるの?

間違ってたら何か問題があるモフ~?
個人事業主の場合は、企業会計ほど厳格なルールはありません。間違いを指摘された場合は、正しく修正して本来支払うべきだった税金をきちんと納めましょう。

ミスやうっかりは誰にでもあるもの。帳簿付けや確定申告への意識をしっかり持っていれば、テレビで見る「脱税で起訴・逮捕」なんてことはあり得ませんので安心してください!
帳簿づけってどうやるの?
帳簿付けは個人事業主の義務とはいえ、実際に税務調査を受ける個人事業主は毎年1%程度と言われています。

7年間、自分以外は誰の目にも触れずそのまま破棄されることも多いため、帳簿付けに手間をかけたくないですよね。

そもそもお金の流れをどうやって記録するモフ?手書き?ノート?
帳簿付けは手書きやエクセルで行うこともできますが、個人向けに詳しく解説されている本やサイトは少なく、自力では難しいのが現状です。
国税庁のホームページに書き方も載っていますが、簿記の知識がある前提で説明されているので、理解が非常に難しいです。


さらに、税金面で有利になる青色申告の場合は「総勘定元帳」「仕訳帳」「預金出納帳」などいろんな種類の帳簿を作成しなければいけないため、かなりの労力が必要です。

簿記の知識がない場合は、会計ソフト一択と言えます
初心者は会計ソフト一択!
会計ソフトを使えば、「総勘定元帳」「仕訳帳」「預金出納帳」などよく分からない帳簿も自動的に作成してくれますが、会計ソフトは利用料金がかかるのがデメリット。

弥生のクラウド確定申告ソフトはシェア53.9%!(※)最も使われているクラウド確定申告ソフトです。
※「クラウド会計ソフトの利用状況調査」(2022年4月)-MM総研調べ

無料期間内の解約もOKなので、「帳簿付けが初めて」という方も安心して利用できます!
「やよいの青色申告オンライン」の初期設定の方法は以下の記事で解説しています。
青色申告と白色申告の違い
1年間記録をつけた帳簿から、最終的にどのような書類を作成するのかが分かっていれば、帳簿付けへの理解が進みます。

ブログの読者さんから「青色と白色の違いは?」と質問をいただき、
「なるほど!」と納得していただいたポイントをお伝えします。
白色申告の帳簿付け
白色申告の場合、「売上はプラス、経費はマイナスで、プラマイした残高が所得」という考え方で、いわゆる家計簿のような帳簿になります。
日付 | 項目 | 残高 |
4/1 | 売上 5,000円 | 35,000円 |
4/2 | 書籍代 700円 | 34,300円 |
4/3 | 交通費 1,000円 | 33,300円 |
そして、帳簿をもとに売上と経費の金額をまとめ、収支内訳書(しゅうしうちわけしょ)という書類を作成し、確定申告書と一緒に税務署に提出します。


一方、青色申告の場合は帳簿付けの考え方が白色とはまったく異なります!
青色申告の帳簿付け
青色申告では、売上と経費のプラマイという考え方ではなく、帳簿を借方(かりかた)と貸方(かしかた)の左右に分けて、白色よりも詳しい情報を記録していきます。
日付 | 借方(かりかた) | 貸方(かしかた) |
4/1 | 普通預金 5,000円 | 売上 5,000円 |
4/2 | 書籍代 700円 | クレジットカード 700円 |
4/3 | 交通費 1,000円 | 事業主借 1,000円 |
そして、右の項目を資産の部、左の項目を負債・資本の部として貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)という書類を作成します。


帳簿の借方を①、貸方を②にまとめるイメージです
青色申告をするためにはその年の3月15日まで(開業が1年の途中なら開業から1カ月以内)に「青色申告承認申請書」と「開業届」を所管の税務署に提出する必要があります。
開業届の作り方や注意点については以下の記事を確認してください。
さいごに
『いえじょぶのすすめ』では、やよいの青色申告オンラインを使った帳簿付けの方法を図解を用いて詳しく解説しています。
- 報酬が入ったときはどのタイミングで入力するのか
- 経費として購入したときはどのように入力するのか
など、個人で細々と在宅ワークを始める方に向けて解説しています。

私自身、在宅ワークの帳簿付けを解説している本やサイトがなく苦労したので、ぜひ参考にしてください!
気になる点やご相談はお問い合わせフォームから気軽に連絡いただければ、24時間以内に(土日祝日を除く)すべての方に返信しています。

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